宮崎駿のすごさ〜本の感想〜


風の谷のナウシカの漫画、宮崎駿のインタビューの本を読み終わりました。

宮崎駿は本当に天才でした。もちろん、努力も誰よりもした人だけれど。

「人に喜んでもらえないと存在理由がない」と思っているという言葉や
「目の前にいる子供たちに映画を作るってことが一番大事」という言葉はジブリ作品をよく表しているなあと思いました。

人のために・・っていう善の部分も強くあれば、怒りや嫌悪という感情もとても豊かでした。
ディズニーの名作、「白雪姫」について「アホ娘」と評したり(笑)
手塚治虫のアニメーション制作について酷評であったり
「風立ちぬ」で主人公の声優をした庵野監督の作品である「エヴァンゲリオン」は3分観て、もうやめたらしい(笑)

実は、そんなに映画自体を駿さんは観ていないらしいです。アニメファンでも無いとのこと。
彼は自分の目で観たものや、文学作品から感じとったものから表現していく人なんでしょう。

ナウシカの漫画も単なるSF好きや漫画好きか描けるような話ではありませんでした。自然、機械、汚染、宗教、社会主義、政治など、人間社会に必要不可欠な描写ばかり。
80年代前半の頃にはじまり、94年に連載が終了したナウシカの漫画。
人間による環境汚染の問題は過去、また、その当時から耳にしたことでしょう。
ただ、時が経つにつれて、科学技術は進み、人間はそれとは離れることはできなくってしまった。
そんな時代の反映がナウシカにはあったのではないかと思います。

駿さんはいつも、「いまの世」のために何を作るかを意識していた。
その感じとり方が天才的だったとわたしは思います。

その後継者を生み出そうとすることはやはり出来ないでしょう。

「思い出のマーニー」を見ていない上での批評となるので申し訳ないですが、「あなたのことが大好き。」というキャッチコピーは今の女の子たちに本当に心に刺さるものがあるのか疑問です。
「あなたのことが大好き。」と言ってくれる人がいると安心するという思いがあったとのことですが、わたしは今の女の子たちはその言葉は待っていないと思うのです。

現代の子たちはSNSという個人対その他大勢に対する言葉の発言が可能になっている。
たとえ誰かが「大好き。」と言っても、個人に対するというよりは、単なるその人の表象に過ぎないように汲み取れるときがある。
つまり、言葉の重みがなくなりつつあります。

そこで、「あなたのことが大好き。」と文字で言われても、正直、心に届いて来ません。
今の子たちはそれを簡単に言うことができます。

だから、きっと綺麗すぎない言葉を言ってるコピーを今の子たちは求めているんだと思います。
ルミネのコピーがそんな感じ。
http://matome.naver.jp/odai/2135745023395972501

メディアを通して、人と接して来たわたしたちの世代はどんなアニメを残していけばいいのでしょうか。
駿さんのような世界観を作ろうとしても、やっぱり何か二次的なものになってしまう気がします。

この時代を生きてきたわたしたちが、この時代に生きている子たちに何を伝えたいのか。

もしかしたら、先人たちと同じメッセージかもしれない。
もしくは、まったく新しいメッセージかもしれない。

駿さんは「リアルな世界で起こっていることはリアルな世界に任せればいい」と言っていました。
自分の生きたい世界を描くことがそのヒントになりうるのでしょう。

創ってみなくちゃわからないですね。

 Karin

 

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