2枚の銀貨
(「紙切れに書かれた言葉」より引用)
年上の少年と年下のその友だちの二人が、畑に通じる道を歩いていました。
道端に着古した上着と履きつぶした靴がありました。その持ち主の男が遠くの畑で働いているのが見えます。
年下の少年が、その靴を隠そうと言いだしました。持ち主が戻ってきた時の困った表情を見て楽しもうと言うのです。
年上の少年は・・・それは良くないと感じました。この上着と靴の持ち主はきっと貧しい人に違いないと言いました。二人は相談しました。そして、年上の少年の言うとおり違ったことをすることになりました。靴を隠す代わりに、両方の靴の中に1ドル銀貨を1枚ずつ入れておくことにしました。・・・そして、その持ち主がお金を見つけてどのような行動をするのか見ていました。
やがてその男は畑から仕事を終えて戻って来ました。上着を着て、片足を靴に入れました。何か固いものを感じました。取りだして見ると1ドル銀貨でした。顔に不思議さと驚きの表情が現われました。男は何度も何度もその銀貨を見ました。辺りを見渡しましたが誰もいません。もう1つの靴に足を入れました。大変な驚きと共にもう1つの1ドル銀貨を見つけました。こみ上げてくる感情をもう抑えることが出来ません。・・・男は大声で感謝の祈りを捧げだしました。病に苦しむ妻のこと。パンもなく飢えた子どもたちのこと・・・誰か分からない人からの善意の贈り物に対して、男は熱心に感謝し、この助けをくれた人に対して神の祝福を願ったのです。
その男が遠くに行ってしまうまで、少年たちは隠れていました。二人はその男の祈りに心を動かされ、何か分からない温かい気持ちを心の中に感じました。二人は道に戻りました。そして一人がもう一人に言いました。「良い気持ちがしなかったかい?」
(この話はブライアン・S・ヒンクレーによるもので、1995年ソルトレークシティ ブッククラフト出版『パンだけでなく』 95ページから、ゴードン・B・ヒンクレー大管長が1993年163回総大会で話したものである)
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(英語)
2枚の銀貨
年上の少年と年下のその友だちの二人が、畑に通じる道を歩いていました。
道端に着古した上着と履きつぶした靴がありました。その持ち主の男が遠くの畑で働いているのが見えます。
年下の少年が、その靴を隠そうと言いだしました。持ち主が戻ってきた時の困った表情を見て楽しもうと言うのです。
年上の少年は・・・それは良くないと感じました。この上着と靴の持ち主はきっと貧しい人に違いないと言いました。二人は相談しました。そして、年上の少年の言うとおり違ったことをすることになりました。靴を隠す代わりに、両方の靴の中に1ドル銀貨を1枚ずつ入れておくことにしました。・・・そして、その持ち主がお金を見つけてどのような行動をするのか見ていました。
やがてその男は畑から仕事を終えて戻って来ました。上着を着て、片足を靴に入れました。何か固いものを感じました。取りだして見ると1ドル銀貨でした。顔に不思議さと驚きの表情が現われました。男は何度も何度もその銀貨を見ました。辺りを見渡しましたが誰もいません。もう1つの靴に足を入れました。大変な驚きと共にもう1つの1ドル銀貨を見つけました。こみ上げてくる感情をもう抑えることが出来ません。・・・男は大声で感謝の祈りを捧げだしました。病に苦しむ妻のこと。パンもなく飢えた子どもたちのこと・・・誰か分からない人からの善意の贈り物に対して、男は熱心に感謝し、この助けをくれた人に対して神の祝福を願ったのです。
その男が遠くに行ってしまうまで、少年たちは隠れていました。二人はその男の祈りに心を動かされ、何か分からない温かい気持ちを心の中に感じました。二人は道に戻りました。そして一人がもう一人に言いました。「良い気持ちがしなかったかい?」
(この話はブライアン・S・ヒンクレーによるもので、1995年ソルトレークシティ ブッククラフト出版『パンだけでなく』 95ページから、ゴードン・B・ヒンクレー大管長が1993年163回総大会で話したものである)
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(英語)
“An older boy and his young companion were walking along a road which led through a field. They saw an old coat and a badly worn pair of men’s shoes by the roadside, and in the distance they saw the owner working in the field.
“The younger boy suggested that they hide the shoes, conceal themselves, and watch the perplexity on the owner’s face when he returned.
“The older boy … thought that would not be so good. He said the owner must be a very poor man. So, after talking the matter over, at his suggestion, they concluded to try another experiment. Instead of hiding the shoes, they would put a silver dollar in each one and … see what the owner did when he discovered the money. So they did that.
“Pretty soon the man returned from the field, put on his coat, slipped one foot into a shoe, felt something hard, took it out and found a silver dollar. Wonder and surprise [shone] upon his face. He looked at the dollar again and again, turned around and could see nobody, then proceeded to put on the other shoe; when to his great surprise he found another dollar. His feelings overcame him. … He knelt down and offered aloud a prayer of thanksgiving, in which he spoke of his wife being sick and helpless and his children without bread. … He fervently thanked the Lord for this bounty from unknown hands and evoked the blessing of heaven upon those who gave him this needed help.
“The boys remained [hidden] until he had gone.” They had been touched by his prayer and felt something warm within their hearts. As they left to walk down the road, one said to the other, “Don’t you have a good feeling?” (Adapted from Bryant S. Hinckley, Not by Bread Alone, Salt Lake City: Bookcraft, 1955, p. 95.)
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